樋野興夫 順天堂大学名誉教授・新渡戸稲造記念センター長・恵泉女学園理事長

職歴

1984年〜1991年(財)癌研究会癌研究所病理部研究員。 1984年〜1985年 米国アインシュタイン医科大学肝臓研究センター。 1989年〜1991年 米国フォクスチェース癌センター。1991年〜2004年(財)癌研究会癌研究所実験病理部部長。 2003年〜2019年 順天堂大学医学部病理・腫瘍学教授2019年〜 新渡戸稲造記念センター 長 。 2021年〜 恵泉女学園理事長

2002年日本病理学賞/2003年高松宮妃癌研究基金学術賞/2016年保健文化賞/2018年日本対がん協会「朝日がん大賞」/2018年 日本癌学会「長與又郎賞」/日本癌学会(理事歴任)・日本病理学会(理事歴任)・第99回日本病理学会総会会長、等 

 記念すべき復活祭に東京より樋野興夫先生を迎えてイースター礼拝と講演会を行う事になりました。「『二人に一人ががんになる時代』と言われています。それだけ、がん告知を受ける人が多いということです。しかし医学も日進月歩で進歩していますから、告知されても、すぐに人生が終わるわけではありません。ここに新しい人生の課題が生まれます。『告知された後、がんをいかに受け入れて、がんと共にいかに生きていくか』ということです。これは当人はもちろん、家族や友人など、患者と親しい方々の課題になります。しかし従来の医療はがん治療には大きな力を発揮しても、この課題に取り組むことは不十分でした。私の造語「がん哲学」はこの課題に取り組むものです。」樋野興夫先生の著書より。実は私、入江喜久雄の実母は私が小学校6年生(56年前)の時、名古屋のガンセンターで胃と腸のガンのために息を引き取りました。その頃は「告知」という言葉もない時代でしたので病名に対していかに生きていくのかを本人も家族も考える時もなくひたすら完治するのを願うだけでしたが残念な結果となりました。あの頃、樋野興夫先生が始められた「ガン哲学外来カフェ」があれば、どんなに心は励まされたのではないかと考えます。さて聖書には「それだけではなく、苦難さえ喜んでいます。それは、苦難が忍耐を生み出し」(ローマ人への手紙5章3節)とあります。この箇所から「勇ましく高尚なる生涯」とは何かをイースター礼拝で共に考えていただければ幸いです。どうぞお気軽にご参加ください。どなたでも歓迎いたします。